絶叫したくなるほどの激痛を伴うこむら返りが起こってしまったとき、腰痛や肩こり、筋肉痛のように湿布で対処してしまっても大丈夫なのでしょうか。

また、湿布を貼ることで予防ができるのか、湿布の利用で注意すべき点はあるのか、そういった点について取り扱っていきます。



こむら返りの時に湿布を貼るのは間違い?それとも正しい?

筋肉に疲労を感じた時、筋を違えてしまったと感じる時に湿布をはるのは有効ですが、こむら返りの時もそれでよいのでしょうか。
結論から言うと、こむら返りの対処療法として湿布は大いに有効です。
なにせ、病院から処方されるくらいなのですから。

冷湿布と温湿布

湿布といえば、独特の薄荷の香りがする冷湿布が真っ先に頭に浮かぶかもしれませんが、こむら返りに有効なのは温湿布の方です。
こむら返りの原因のひとつに冷えがありますので、貼った患部がひんやりする冷湿布は逆効果になってしまいます。

どこに貼る?どのくらいで剥がす?

基本的には最も痛みを感じる場所、つまりふくらはぎでOKですが、土踏まずにも貼ると鎮痛効果が得やすいという人もいます。
痛みが引いたら、剥がしましょう。
あまりに長時間貼っていても、皮膚がかぶれてしまう恐れがあります。

あまりかぶれない体質で、こむら返りが頻繁に起こる方は症状が出る前に温湿布を貼って予防策としても効果は高いです。

痛みが引かないときは…

軽く動かしてもだめ、温湿布でも痛いまま…という状態であれば我慢せず病院に行きましょう。
脚には全体重がかかるためこむら返りをかばったまま日常生活を送るだけでも、痛みのない脚にも余計な負荷がかかり、故障の原因になってしまいます。
もしかしたらこむら返りでは済まない症状かもしれませんし、とにかく専門家に診断してもらうのが一番です。



こむら返りには病院処方ではない、市販の湿布でも効果があるの?

こむら返りの痛みを和らげるために温湿布は非常に有効な手段ですが、痛みを完全に取り除いたり、こむら返りが絶対に起こらないようにするものではありません。
あくまでも、一時的な痛みの緩和のみに有効です。

購入するのに注意点はある?

こむら返りの痛みに対して、という点に絞れば温感タイプであれば特に注意すべき点はありません。
肌が弱い人は今までにかぶれてしまった商品やメーカーの湿布を避け、肌に優しいタイプのものを選びましょう。

おすすめの温湿布5選

有名メーカーの温湿布を中心に、ドラッグストアや通販でも購入しやすいものをご紹介します。

・ハリックス55EX温感A(第3類医薬品)

・バンテリンコーワパップホット(第2類医薬品)

・サロンパスEX温感(第2類医薬品)

・フェイタスシップ温感(第2医薬品)

・フェルビナク温感(第2医薬品)

妊娠中の湿布の使用は禁忌!?

湿布はただ冷やしたり温めたりするだけではなく、薬効成分が配合されており皮膚を通じて体内に浸透します。
従って、湿布の成分が血液を通じて胎児に影響を与える可能性がある、ということです。
特に非ステロイド性抗炎症薬は胎児の死亡率を高めたり、母体の羊水を少なくしてしまったりという弊害が知られており、現在は妊婦が使用してはいけないと厚生労働省により定められています。

他にも、湿布薬に良く使用される成分で、妊娠中・後期で避けるべき成分としてはボルタレン、インドメタシン、ケトプロフェンといった成分が挙げられます。
もちろん、妊婦と胎児にとって危険な成分はこれだけではありませんので、この4つの成分が配合されていないからと言って安心してはいけません。
どうしても湿布を使用したい場合には、必ずかかりつけ医の判断を仰ぐようにしてください。