長時間の立ち仕事が原因で、膝の痛みを感じたことがある人もいるかもしれません。
立ちっぱなしの姿勢は、思っている以上に膝に負担がかかるので、膝や膝の内側の痛みの原因になってしまいます。
ここでは、なぜ立ち仕事で膝の内側が痛くなるのかをはじめ、痛みの対処法・日常生活で気をつけることなどをお伝えしますので参考にしてくださいね。
立ち仕事をしていて膝の内側が痛くなる原因は何?
膝や膝の内側が痛む場合は、主に下記のようなことが原因になっていると考えられます。
膝の使いすぎ
普段から運動をしない人が長く歩いたり、仕事で立ちっぱなしの状態が続いたり歩き回るなどで膝を使いすぎると、膝や膝の内側が痛くなることがあります。
すぐに痛みがひくのであれば様子を見てもOKですが、痛みが長く続くようであれば安静にし膝を休ませてあげることが必要です。
太り過ぎによるもの
太りすぎも膝に大きな負担がかかります。
動作ごとにかかる負担は、徒歩が体重の2~3倍、階段の昇り降りは4倍、立ち上がる動作だと何と体重の5~6倍もの力が膝にかかっているのです。
なので、肥満気味で膝が痛いという場合は、まず食生活を見直し体重をコントロールすることが大切です。
筋力の低下など
40歳前後から筋肉量が減ってきますが、筋力が低下すると関節への負担が大きくなります。
また、関節の柔軟性が低下すると動きが悪くなり、膝周囲の痛みの原因になります。
柔軟性を保つには、膝をしっかり伸ばすストレッチが有効です。
病気の可能性も
変形性膝関節症という病気が原因で膝が痛むことがあります。
これは、中年以降の人にあらわれやすい症状で、膝に水がたまるので足が曲げづらかったり、歩き始めや立ち上がりに痛むようです。
膝の内側の痛みを和らげるための対処法
膝サポーターを使う
膝や膝の内側が痛いときは、膝サポーターを使うといいでしょう。
しっかりと膝をサポートしてくれるので、ラクに動かすことができますし痛みが和らぎます。
サポーターにはさまざまな種類がありますが、個人的には遠赤タイプの温めるサポーターがオススメです。
安静にする
立ちっぱなしの姿勢が続いたり、歩きすぎたりしたことで膝が痛む場合は安静にするのがベターです。
痛いのに無理をすると、いつまでも痛みがひかないので、思い切って休むようにしましょう。
ストレッチ
運動不足や筋力低下が原因で膝が痛むときは、軽いストレッチをしてみるといいかもしれません。
痛みがひどくなければゆっくりとスクワットをしたり、足をまっすぐに伸ばす運動をしてみてください。
お風呂に浸かりながら伸ばすのも効果的です。
市販薬を使う
痛みがひどいときは、市販の鎮痛剤を使うのもアリです。
鎮痛剤はドラッグストアで売られているロキソニンなどがオススメです。
また、痛みを和らげるだけでなく血流を良くしたり膝の柔軟性をアップさせる効果のある成分が配合されたお薬を試してもいいですね。
ただ、鎮痛剤は痛みを取り除く対処療法なので、薬の効果が切れるとまた痛くなってしまいます。
痛みの原因を特定し根本的な改善することが大切です。
膝の内側の痛みを再発させない予防法
膝をのばす運動をする
加齢による筋力低下は仕方ないにしても、運動やストレッチで筋肉を鍛えることで再発予防に効果が期待できます。
特に膝を支えている太ももの筋肉の強化をするといいようです。
足を伸ばして座り、太もも筋肉に力をいれる運動などを行い、かたくなっている筋肉をほぐしてあげましょう。
靴を見直す
膝だけでなくふくらはぎなどが痛い場合は、靴やインソールが合っていないのかもしれません。
合わない靴を履いていると体のバランスがくずれ、さまざまな場所に負担がかかります。
また、土踏まずがなくなり衝撃を吸収できない偏平足になるなど悪循環に陥ってしまいます。
普段履いている靴をかよくチェックして、インソールをクッション性の良いものに変えるのもいいですね。
冷えから守る
冷えは膝の関節うぃかたくこわばらせてしまうため、痛みの原因になります。
冬場はもちろん、夏のクーラー使用時も冷やさないように保温効果のあるサポーターをつけるようにしましょう。
サプリメントを飲む
加齢とともにすり減ってしまう軟骨をサポートする成分配合のサプリメントを摂るのもオススメです。
テレビCMなどでも良く見かけますが、膝の関節に良いとされる成分のグルコサミンやプロテオグリカン、II型コラーゲンなどがいいでしょう。
コラーゲンというと化粧品に配合されているイメージが強いですが、軟骨の柔軟性や弾力をキープするのに有効なのはII型コラーゲンだということです。
日常生活でも膝に負担をかけないようにするのも予防法のひとつです
毎日の動作が膝に負担をかけるものだと、いくらサプリメントを飲んだり冷えを予防するサポーターをしてもあまり意味がありません。
日常生活では、次のようなことに気をつけましょう。
膝を強く曲げない
痛いのに無理をして膝を曲げたりするのはNGです。
正座やあぐら、膝を強く曲げてしゃがみこむなど、膝に負担がかかる動作を控えるようにしましょう。
生活スタイルを見直す
床や畳に座る生活だと正座やあぐらをかくことになるので、膝に大きな負担がかかります。
膝や膝の内側に痛みがある時は、床に座らずイスを利用しましょう。
また、イスから立ち上がる時は、おじぎをするような動作でゆっくりと立ち上がると膝への負担が少なくてすみます。
動作を見直す
階段の昇り降りは、体重の7倍近くの力が膝にかかっているので、手すりを使うようにしましょう。
また、重い荷物を持って歩くことは、体重が増えたことと同じなので膝には良くありません。
買い物などでは、ショッピングカートを利用するなど、日頃から重い物を持たないように注意することが大切です。
毎日の何気ない動作の積み重ねが膝のダメージにつながります。
動作を見直すだけで痛み予防になるので、膝が痛いという人は一度自分の動作をチェックしてみることをオススメします。